ぶたも尾田てりゃ木に登る

読み聞かせ

2007年~2011年まで、小学校にて読み聞かせボランティアをしました。朝の15分で読めて、高学年・低学年にふさわしい本を選ぶのは結構難しいものですよね。子供たちの反応が良かった本を紹介しますのでご参考に!

「100万回生きたねこ」作:佐野洋子

100万回生きたねこ 6年生最後の読み聞かせに、私の一番好きな絵本をチョイス。うるう年の2月29日、外は雪。大切な人に想いを馳せて読みたい一冊です。少しでも子供たちの記憶に残ったらいいな。
これで私も読み聞かせ卒業です。一緒に歩んでくださり、また最後にマンドリンを弾きたいというわがままを許してくれたママたち、ご協力くださった先生方、本当にありがとうございました。 マンドリンは15万円ですが、子どもたちのためにとがんばったママたちの気持ち、プライスレス!

「くずかごに頭を」作:いたざわしじま

くずかごに頭を you tubeで話題になり、朝日新聞にも記事が掲載された絵本。飼い主を元気づけたいという猫の思いに、涙ぐむ子どもたちも。朗読にギターでBGM(パッヘルベルのカノン)をつけました。タイトルの紹介で「くずかごを頭に」と「てにをは」を間違えるのもご愛嬌!?感動的なストーリーなので、クライマックスでは泣く人続出なのですが、今回、読み始めて早々に担任の先生が泣き始め、まさかのフライング!子供たちもうるうるしていて、ドッキリ大成功!今日も勝った!

「セロひきのゴーシュ」作:宮沢賢治

セロひきのゴーシュ 豪華な布陣で臨んだ5年生最後の読み聞かせは、チェロ:八フィルのカッシーくん、朗読:つるちゃん、ピアノ:まさちゃん、効果音CD:おだでお送りしました。担任の先生をして、「演出がどんどん進化してスゴイですね」と言わしめたほどの完成度。子どもたちも「良かった」との感想を寄せてくれました。他の学年のママのみならず、学校外部からもこの15分のために来てくださる(しかも午前年休をとって!)なんて、あふれる愛に大感激。また、お手伝いに駆けつけて会場セッティングなどをしてくださったママたちにも感謝です。本当にありがとうございました。楽しいひとときとして子どもたちの心に残りますように。

「1000の風 1000のチェロ」作:いせひでこ

1000の風 1000のチェロ 八フィルのチェリストをゲストに招き、神戸大震災の復興支援コンサートに参加することになった男の子の物語を、チェロの音色に乗せて朗読しました。 「感動した!すごく良かった」の声あり!長年読み聞かせに奮闘してくださったかよちゃんが今回で卒業。本当にありがとうございました!

「指定席」より「お茶がはいるまで」作:赤川次郎

夏休み前に戦争ものに挑戦。最初に「赤紙」について子どもたちに聞くなどしたせいか、いつにも増して最初から静かに聞いてくれました。子どもたちには赤川次郎は馴染みのない名前だったようですが、赤川次郎が大流行した時代を知る先生のほうが食いついていました!?  戦時中の家族の絆を描いた作品で、読むほうも泣かない・かまないを特訓しました。

「音の細道」より「おならと恥じらい」作:群ようこ

5年生最初の景気づけに、楽しい本を。作者が若かりし頃、友人が「好きな人におならを聞かれるのが恥ずかしいから結婚できない」と言いだし、脚光を浴びたおなら問題。モデルケースである両親も、各家庭によりさまざま。作者の家庭では、「父も母もいつでもどこでも」。ついには「ミを出さない」ならOK?  ここ!と狙ったところで子どもたちに笑いが起きて気持ち良かったです。後日、担任の先生から「あの本を貸してほしい」と言われたほど気に入っていただけたようでしたが、残念ながら図書館の本だったので、先生も借りてください。

「ベリーショーツ」作:よしもとばなな

著者の子育てを題材にした、とてもかわいい短編集。時間に合わせて複数選んで読めます。子供たちに人気だったのは 子どもの口癖が母にうつってしまい恥ずかしい思いをする「ジャイボーグ」、子どもの自由な発想がまぶしい「むかしばなし」、題名だけでも笑いがとれる「脱毛」など。この本を「図書館で借りて読む!」と言ってくれた生徒もいました。

「にいちゃん、ぼく反省しきれません」「父ちゃん、ぼく面倒みきれません」作:柚木真理

懐かしい昭和の子ども時代を描いた短編集。笑い声が出たのは、兄と弟の食べ物をめぐる熱い攻防を描いた「ドーナツと羊羹」、金魚は酒やお茶が好きだろうかという好奇心から実験を試み悲劇に終わる「金魚受難」など。レトロな雰囲気があふれ、子どもたちよりも、親世代にこそ楽しい本かもしれません。

「算数ワンダフル」より「題名のない物語」作:小島寛之、絵:古川タク

全能博士の出す「自己言及」の問題に、パラドックス探偵団が挑みます。 「この文には、 0が1回、1が1回、2が1回、3が1回、4が1回、5が1回、6が1回、7が1回、8が1回、9が1回、でてくる。」 という文章は、1が10回出てくるので正しくありません。では、数字をどう変えたら正しい文章になるのかな? 15分しか時間がないので、考えてみてねと言って終わりにしました。回答は2通りあるそうですが、本書には回答はついていません。私がわかった1通りのみを先生にお渡ししておきました。後日、自分で考えた答(正解!)を持って来てくれた子もいました。クイズみたいで喜んでくれたようです。

「ちいさなおはなし」より「ごっとはんど」作:新井素子

「ごっとはんど」と呼ばれた天才外科医のおじいちゃんに憧れて、男の子は医者になりました。今思い出すのは、おじいちゃんから「透明なクレヨン」を渡された遠い日のこと。おじいちゃんが持っていた「透明なクレヨン」は、患者の悪いところを消せるクレヨンでした。しかし、そのクレヨンが半分になった時、おじいちゃんはクレヨンを使うことをやめたのです。それはなぜ?  6年間の読み聞かせでこの本が一番印象に残ったという子もいました。命について考えさせられるお話です。

「心をそだてるはじめての落語101」より「平林」編:高田文夫

わすれんぼうの定吉が、ご主人から平林(ひらばやし)さんに手紙を届けるよう命じられるのですが、道中で「平林」の名前の読み方を忘れてしまいます。すれ違う人に読み方を尋ねるのですが、一人目は「たいらばやし」、二人目は「ひらりん」、三人目は漢字を分解して「いちはちじゅうのもくもく」、四人目は「ひとつとやっつでとおきっき」と、まるで異なる読み方を教えます。 どれも違うような気がして泣きそうな定吉さんに、声を掛ける人がありました。「どうしたんですか?」「あ、ひらばやしさん。え~っと、たいらばやしかひらりんか、いちはちじゅうのもくもく、ひとつとやっつでとおきっき、ああ残念、ひらばやしさんには御用はありません、さようなら。」  次々と出てくる名前の変な読み方に、4年生の子供達から笑い声があがりました。

「少年のブルース」より「ラブレター」作:那須正幹

中学生の健太郎が、高野雅美にラブレターを出します。4通も出し、ぜひ逢いたいと綴りますが、彼女は全く待ち合わせ場所に現れません。ついに、健太郎は雅美が高校生男子と楽しそうに帰宅する姿を目撃してしまいます。そして最後にどんでん返しが!  一歩間違えばストーカーまがいの健太郎の行動に、6年女子が反応!さすが、お年頃ですね。 超短編なので、他の短編・本などと組み合わせて読めます。

「読書の時間に読む本2中学1年」より落語「転失気」編:西本鶏介

医者から「転失気はありますか?」と聞かれた和尚が、転失気を知らぬと言えず、「ない」と答えます。弟子に聞きに行かせますが、弟子が本当は「おなら」という意味なのに、わざと「さかずき」だと教えたからさあ大変。次に医者と会った和尚は、「先生も転失気を奥様とご一緒に?」「あたしは転失気を洗って何度も使います」「先生がお気に入りましたら私の転失気を差し上げましょう」・・・。6年男子、大爆笑!

「放課後の時間割」より「しゃっくり」作・絵:岡田淳

一年生のさっちゃんのしゃっくりが、クラス中から学校中へ、そして町内から日本中へ、さらに世界中へとうつっちゃった!全人類がしゃっくりでもう大変!という楽しいお話。参加型にして、輪になり、しゃっくりの「ウィッ!」というセリフでみんなで飛び上がるという趣向で読みました。笑顔が絶えない楽しいひとときとなりました。

「ねこが見た話」より「おかあさんのいす」作:たかどのほうこ、絵:瓜南直子

おかあさんが座って言葉を言うと、その言葉が本当になるという不思議ないす。「ご飯を残すとバチがあたるよ」などが子どもの身に本当に起こります。それを知ったおかあさん「わたしは世界一うつくしくなる!」さて結末はいかに?  3年生で読んだ中では一番人気の本です。「わたしは世界一うつくしくなる!」は文中に何度も出てくるので、「ご一緒に!」と子どもたちにも一緒に叫んでもらいました。

「ヨースケくん」より「ヨースケくんの秘密」作:那須正幹、絵:はたこうしろう

ズボンもパンツも脱がないとトイレに行けないヨースケくん。これまで学校ではトイレをずっと我慢してきたけれど、ついにある日、授業中にトイレに行きたくなっちゃった!葛藤するヨースケくんに、子供たちも手に汗握る?3年生では特に男の子に大人気でした。

「明かりが消えたそのあとで」より「黒ネコのお話」作:マーガレット・リード

男の子がおうちを作り、ガールフレンドを招待するお話を、黒板に絵を描きながら読みます。あれ?おうちと道を描いていたはずなのに、出来上がったらおそろしい黒猫の絵に!事前に「わかっても言わないで」と念を押しておくのですが、途中、子どもたちから「ネズミ?」などとツッコミが入ります。でもお話の終了とともに絵ができあがると、「すっげー」という歓声が。超短編。

「王さまと九人のきょうだい」訳:君島久子、絵:赤羽末吉

横暴な王さまを九人兄弟がこらしめる痛快なお話。九人の兄弟それぞれが登場するところで、九人の子どもたちになりきって実際に立ってもらいました。

「へんないきもの」作:早川いくを

実在する深海生物や微生物を紹介しています。15分で読めるよう、6つの生き物を抜粋しました。笑っているように見える「オオグチボヤ」、電子レンジでチンしても死なない「クマムシ」など冗談としか思えません。

「オオカミのあっかんべー」作:きむらゆういち、絵:あべ弘士

抜粋して読みました。「あらしのよるに」のガブとメイが、小さな子どもにも「自分は赤ちゃんより大人」というプライドがある、などオオカミ目線で人間のヘンなところを指摘します。下ネタも満載で、子どもたちに大ウケ。

「子どもといっしょに楽しむことばあそびの詩100」編著:水内喜久雄

ダジャレの詩や、遅刻の言い訳を五十音で並べ立てる詩など、笑いを誘います。国語の教科書で詩を習ったときなどに読むとタイムリー。

空想科学読本4」より「魔女はホウキで空を飛ぶ」著:柳田理科雄

ホウキにまたがる魔女。飛ぶときの加速度などで、股にはどれくらいの負荷がかかるのか?などを科学的に考える。このシリーズは特に男子に大人気。爆笑につき、授業中にこっそり読むのは厳禁。

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