ぶたも尾田てりゃ木に登る

のほほん音楽閑話Vol.9 私の交響譚詩

私の交響譚詩

 伊福部昭『交響譚詩』には、管楽器のソロがふんだんにちりばめられています。私のようなへなちょこには百年早いのは承知ではございますが、待ちに待った邦人作曲家の曲。分不相応にもやらせていただきました。

 人気のある曲なので、You-Tubeにもいろいろな楽団の演奏がアップされています。各種聴き比べてみて愕然。クラリネットのソロは、「譜面上の音符の長さをガン無視!?」というパターンをはじめ、個性あふれる演奏ばかり。もしかして小さ~い字で「好きにやってヨシ」という指示が書かれている?いや見当たらないぞ……まさか暗号またはあぶり出し?と疑うレベル。聴けば聴くほど正解がわからない。指揮者にアドバイスをいただき、仲間にも相談し、試行錯誤の日々。そしてある日、「他の演奏はもう聴かない」と決めました。私が吹くのは、『私の交響譚詩』だ。

 覚悟は決まったものの、合奏のたびに緊張する自分を奮い立たせ、不安で眠れない夜を過ごし、寝たら寝たで夢の中でも練習してるという過酷な半年間でした。

 本番は攻めの姿勢で出陣。どれくらい好戦的だったかというと、「今なら熊と戦っても勝てるかも!?」と血迷うくらい(そんなわけない)。玉砕しても仲間が骨を拾ってくれる、という確信が勇気をくれました。

 結果、なんとか生還したようです(勘違いでなければ)。心を寄せてくださったすべてのかたに感謝申し上げます。幸せすぎてしばらくニヤニヤが止まらない予定ですが、通報しないでください。ありがとうございました。

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